藤元健太郎のフロントライン・ドット・ジェーピー

2013年10月9日水曜日

ヤフーの「eコマース革命」よりも革命して欲しいEC3つ革命のこと

ヤフーのショッピングモール利用料無料化の影響で楽天,ヤフーの時価総額が大きく変動するなど業界インパクトは大きい。しかしヤフーの言う「革命」は大袈裟で,今回の発表はすでに参入が相次いでいた無料モデルを追随した感は否めない。あえて今EC業界の革命をあげるとすると以下の3つかな。お願いしますヤフーさん,楽天さん,アマゾンさん。 1)物流革命 ・すでに佐川がアマゾン撤退で問題が指摘されている通り,現状の物流の仕組みをもう一段効率化しなければ,即日配送モデルのさらなる短時間化と普及は難しい。単独EC事業者の投資だけでなく,物流事業者と卸までを巻き込んだ日本中の倉庫を最適化するぐらいの仕組みが欲しい。 2)検索・リコメンド革命 ・多くの人が感じているように現在のショッピングにおける検索は目的商品が明確化していればよいが,あいまいなニーズや類似商品を同時に比較などの要求にはほとんど応えてくれない。アマゾンのリコメンドも過去の購買商品ベースでしかお薦めしてくれないし,中途半端なリターゲティング広告みたいにすでに買った商品までうざく追いかけてくるやつも困りもの。かといってソーシャルメディアのたまにおっ!という商品がみつかる程度のものも情けない。もっと自分の興味関心からしっかり検索できたり,お薦めしてくれるインテリジェンスな革命を求めたい。 3)リアル連携革命 ・O2Oのいきつく先はあらゆる店舗の商品のEC化。スクエアのマーケットプレイスみたいにあらゆる店舗のPOSレジや商品マスタが自動的にEC連動していればネットでも店頭でもスマホひとつで何でも購入し,店頭在庫があれば持ち帰り,無ければ最適ルートからの取り寄せという世界が来る。こういう世界では流通はプラットフォームシステムでしかなく,商品か接客,サービスでしか個別付加価値はとれない。

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